豊かさと1つの店。徒然なるままに。
珈琲屋に入る
大通に行くとほとんどこの店にいく
カウンターが7席ほど。
奥にはテーブル席が二つ並ぶ
こじんまりとした店だが
隠れ家のようで僕は気に入っている
店員はいつもバラバラだが
気張らない接客がわりと好きである
薄暗い店内にジャズの音が心地よい
豊かさとはなんなのか
何年もこの豊かさとはという議題で
自問自答と実験検証
そして観察をし続けている
もちろん定義したいわけではない
ただこの議題に向き合っていたいだけなのだ
人それぞれの答えがある
というのも一つの答えではあるが
真理というものを求めたくなる性分なのだ
珈琲を共に煙のように考えるのが好きだ
そして人に淹れてもらうそれは格別である
隣では女性がこんな日にも関わらず
参考書の様なものを読んでいる
左手の薬指には指輪が光る
豊かさとはなんなのか
心の豊かさ
経済の豊かさ
健康である豊かさ
人がある豊かさ
様々である。
全部が満たされれば豊かであるのか
はたまたそれが満たされてもまた
何かしらの豊かさを求めるのか
人間の欲求も含めると
豊かさとは無限にありそうだ
僕が店に入ると誰もいなかったが
ものの10分もすればカウンターは埋まった
韓国人の女性が2人
片言の日本語だが
カメラを撮っていいか確認するほど
礼儀がしっかりしている
それに加えて眼鏡をかけた男性と
薬指に指輪をした女性が1人
店員は1人。女性だ
少しダボついたオシャレな白のトレーナーに
エプロンがよく似合う
かよわそうな雰囲気に反し甘さのある珈琲は
この店ではこの人だけが出せる味だ
電話が鳴り、テイクアウトが入る
1人で黙々と仕事をこなす
急な忙しさにもポーカーフェイスでこなす
その姿は美しい
僕が店に入るといつも混む
豊かさとは気づくものだ
という意見にはかなりの肯定派だ
そもそもアフリカの貧しい子供達を
視野に入れたならば
自分達の豊かさは際立つ
屋根がある家を持ち
食事は余すほどにあり
服もオシャレができるほどにある
豊かであることは間違いない
ただどうして
自殺やうつ病が多いのか
これは議論する価値がある
人間関係によるものか
はたまた仕事環境か
仕事環境も人間関係がうまくいけば
いい仕事環境になるのか
アドラーは人の悩みのほとんどが
人間関係によるものといった
たしかに人の悩みは
人間関係によるものが多いことは
少し想像すれば理解できるだろう
周りを気にし
世間体を気にする
親や友人関係を気にする
なんとか嫌われないように
はぐれないように
はみ出さないように僕らは生きている
薬指に指輪をした女性は店を出た
店員は顔色一つ変えずに伝票を書き
新たな客が来た時のために湯を沸かす
ジャズの音が心地よく耳に入る
男性は煙草の匂いを吸う
薄暗い店内に間接照明がカウンターに
温かい光を灯す中
煙草の煙はジャズの音に合わせるように
ゆっくりと上へ流れていく
人間関係がうまくいけば
人は豊かなのか
そうとも限らない
僕らは必ず旅に出たくなる
人間関係が豊かでも
僕らはさらなる豊かさを求めるのだ
それは変化だ
変化が欲しくなるのだ
あの土地に行ってみたい
新たな事に挑戦してみたい
人の好奇心があるからこそ
僕らの文明はここまで進んだ
僕らは変化を求める
豊かであればあるほどに
刺激と変化を求めるのだ
そして付随して経済の問題も浮上する
飽くなき好奇心と付随する経済
韓国人の女性2名は店を出て
新しく店に人が入る
韓国人カップルと常連らしい男と女
ソフトクリームを頬張る韓国人男性
珈琲を挽く音がまた忙しなくなり
その音に付随し珈琲の甘い香りが立ち込む
珈琲を注ぐ音は耳をすませば聞こえる程度
だがこの音こと珈琲屋の醍醐味だろう
僕の珈琲は冷めたが
まだカップの3分の1ほど残っている
1番美味しい時だ
今の豊かさを感じつつ
人間関係の豊かさを得たならば
僕らはさらなる変化を求め歩き始める
豊かさには限りがない
すでに豊かであり、
そしてまた豊かさを求める
歯止めのきかない豊かさの追求は
人間の欲求を表す
僕らは時代のうねりの中にいる
時代もまた新たな旅を始めている
新たな豊かさは存在意義ではないかと
僕は考えている
〔私〕という存在の証明
それは好奇心に任せた先に待っている
好奇心と没頭は存在意義への近道である
新たな豊かさを満たす武器達は
すでにこの世にある
僕らは新たな旅に出る
僕は店を後にした
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